福岡市西区のユーザー様から外付けハードディスクのデータ復旧依頼を頂きました。
メーカー名はアイオーデータ機器で、シリーズはHDPC、HDD容量は1TB、症状は回転音がしない、1秒間だけジーという音がするがその後無音となる。
クリーン設備内で開封し、障害の原因となっているヘッド(読み書き部品)を交換し、論理領域の解析の結果、データ容量230GB、ファイル数81100個を納品する事ができました。
いつも思うんですが、データ量の割にハードディスク容量が大きすぎるユーザー様が多すぎます。
なぜ500GBを購入されないのでしょうか?
復旧率は容量が小さい程高く、復旧納期も容量が小さい程早く、データ復旧料金も容量が小さな程安価なのです。
多くの方が、「データ量が少ないので値引きして欲しい」と希望されますが、データ復旧料金はデータ量では無くHDD容量に依存するのです。
例えば1ファイルを復旧するのも10,000ファイルを復旧するもの同じ作業行程、時間、同じコストが発生します。
一部のファイルだけを復旧して欲しいと希望されますが、例外を除き、データ復旧サービスでは全ての領域を復旧して初めて1ファイルが納品できるのです。
くれぐれも、1TB以上のデータを保存されている方以外の方は、2TB以上のハードディスクは購入されない事をお勧めします。
2TB弱のデータがある方も1TBモデルを2台設置される事をお勧めします。
何故、データ復旧料金はデータ量と殆ど関係ないかを解説します。
作業の流れを書きます。
1:分解しヘッドというパーツを交換します。
2:HDDのイメージコピーを作成します。
これはフォルダやファイルのコピーとは違います。ドライブのコピーです。最小単位がセクターと言いますがセクターごとにコピーするのです。1セクターには512バイトのデータがあります。モデルによっては4096バイトが1セクターのモデルもあります。これを4Kセクターモデルと言います。
3:フォーマット情報を元に解析し、フォルダ名やファイル名を復元します。
4:ファイルをバックアップHDDへコピーします。
5:リストを作成します。
6:納品。
以上の通り、2番が最も時間がかかる作業です。
もし、ヘッド交換しない場合は、読み出しが遅いのでHDD容量に比例して時間がかかる作業です。